渡辺丘 棚橋咲月
沖縄県糸満市沖の無人島・岡波(おかは)島で米国製の不発弾約580発が見つかり、自衛隊の不発弾処理専門部隊が回収した。1回の数としては異例の規模。陸上自衛隊第15旅団(那覇市)が6日、取材に明らかにした。
第15旅団によると、自衛隊の専門部隊が5日に約420発、6日に約160発の不発弾を回収。りゅう弾が中心で、作業中に黄リン弾から白煙が出て、危険を除去する対応を行ったという。
岡波島では約20年前にも大量の不発弾が回収されている。糸満市の担当課職員は「不発弾は毎年のように見つかっているので驚かないが、(戦後78年経っても)まだ回収作業が続いていることを実感します」と話した。
1945年の沖縄戦では約20万トンの爆弾類が使用され、約1万トンが不発弾として残ったと推定される。県によると、72年の本土復帰前に住民などが約3千トン、米軍が約2500トンを処理。復帰後、自衛隊が2100トン以上の不発弾処理を行ったが、全ての処理にはなお100年はかかると言われる。(渡辺丘、棚橋咲月)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル